ボルドーワイン
Bordeaux
ワイン好き必見!サン・テミリオンの魅力探訪
公開日:2024.03.18 |更新日:2024.11.06
目次
サン・テミリオンとは
サン・テミリオンの地理と歴史
フランスのボルドー地方に位置するサン・テミリオンは、古代ローマ時代からワイン造りが行われてきた歴史ある地域です。この地域は、ガロンヌ川とドルドーニュ川の間に位置し、肥沃な土壌と温暖な気候がワイン造りに最適な条件を提供しています。サン・テミリオンの歴史は、8世紀に始まる修道士サン・テミリオンの伝説に由来しており、彼の名がこの地域の名前の由来となっています。
サン・テミリオンとワインの関係
サン・テミリオンは、ボルドーワインの中でも特に高品質な赤ワインを生産する地域として知られています。メルローを主体としたブレンドが多く、カベルネ・フランやカベルネ・ソーヴィニヨンが加わることで、複雑で深い味わいが生まれます。この地域のワインは、豊かな果実味としっかりとしたタンニン、そして長い余韻が特徴です。
ユネスコ世界遺産に登録された理由と観光
サン・テミリオンは、その美しい景観と歴史的な価値から、1999年にユネスコの世界遺産に登録されました。中世から続くワイン造りの伝統と、美しい石造りの建物群が評価され、世界中から観光客が訪れる地域となっています。訪れる人々は、ワイナリーツアーに参加して高品質なワインを試飲することができるほか、歴史的な建物や美しい景色を楽しむことができます。
特に、サン・テミリオンの地下に広がるカタコンベや、石畳の街並みは訪れる人々を魅了します。
サン・テミリオンのブドウ品種
サン・テミリオンのワインは、主にメルロー、カベルネ・フラン、そして一部カベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドして作られます。メルローはこの地域の主要なブドウ品種であり、柔らかくフルーティな味わいが特徴です。カベルネ・フランは、スパイシーでハーバルなニュアンスを加え、カベルネ・ソーヴィニヨンは構造とタンニンを提供します。これらの品種が組み合わさることで、サン・テミリオンのワインは複雑でバランスの取れた味わいを持つようになります。
サン・テミリオンワインの特徴
味わいと香りのプロファイル
サン・テミリオンのワインは、豊かな果実味としっかりとしたタンニンが特徴です。カシスやブラックチェリー、プラムなどの黒い果実の香りが主体で、時間が経つにつれて、トリュフやタバコ、スパイスなどの複雑な香りが現れます。味わいは濃厚でありながら滑らかで、長い余韻が特徴です。これらの特徴は、メルローを主体としたブレンドによるものであり、サン・テミリオンのテロワールがその個性を引き立てています。
サン・テミリオンのワインスタイル
サン・テミリオンのワインは、伝統的なスタイルとモダンなスタイルの両方が存在します。伝統的なスタイルのワインは、長期熟成を前提としており、しっかりとしたタンニンと複雑な風味が特徴です。一方、モダンなスタイルのワインは、より果実味が強く、早くから楽しむことができるように作られています。どちらのスタイルも、高品質なワインを生み出すための技術と情熱が込められています。
フードペアリングの提案
サン・テミリオンのワインは、その複雑な味わいから様々な料理と相性が良いです。特に、赤身の肉料理や熟成したチーズとの相性は抜群です。また、トリュフやキノコを使った料理ともよく合います。例えば、ビーフステーキやラムチョップ、ブルーチーズやカマンベールチーズと合わせると、ワインの持つ豊かな風味が一層引き立ちます。
サン・テミリオンの格付けについて
格付けの種類
サン・テミリオンのワインは、品質に応じていくつかの格付けがあります。主な格付けには、サン・テミリオン・グラン・クリュ・クラッセとサン・テミリオン・グラン・クリュがあります。さらに、最上位にはサン・テミリオン・プレミエ・グラン・クリュ・クラッセがあり、AとBの2つのサブカテゴリーに分かれています。これらの格付けは、ワインの品質とその生産者の実績や評価によって評価されます。
2022年の最新の格付けの数は以下になります。
・プルミエ・グラン・クリュ・クラッセA(2シャトー)
・プルミエ・グラン・クリュ・クラッセB(12シャトー)
・グラン・クリュ・クラッセ(71シャトー)
格付けのシステム
サン・テミリオンの格付けシステムは、他のボルドー地域とは異なり、定期的に見直しが行われます。約10年ごとに審査が行われ、ワインの品質や生産者の実績に基づいて格付けが更新されます。
このシステムにより、常に高品質なワインが評価され、市場に提供されるようになっています。また、これにより生産者は常に高い品質を維持するための努力を続けることが求められます。
1969年、1986年、1996年、 2006年、2012年、2022年に見直しが行われました。
格付けの賛否
サン・テミリオンの格付けシステムには賛否両論があります。格付けによって価格にも影響するので、人の感情や利害が入りやすくなります。支持者は、このシステムが高品質なワインを生産する動機付けになると考えています。一方、批判者は、格付けが必ずしもワインの品質を正確に反映していないと主張します。
特に、格付けの更新時には、評価基準が不透明であるとの指摘もあります。
それには審査に観光客の受け入れ状況、インターネットの活用状況などが盛り込まれ、ワインの品質が軽視されているのでは?という意見もあります。そのため格付けから脱退したシャトーもあります。
しかし、全体としては、このシステムがサン・テミリオンのワインの品質向上に寄与していることは間違いありません。
まとめ
サン・テミリオンは、その豊かな歴史と高品質なワインで世界中のワイン愛好家を魅了しています。
メルローを主体とした複雑でバランスの取れたワインは、豊かな果実味としっかりとしたタンニンが特徴です。さらに、ユネスコの世界遺産にも登録されているこの地域は、観光地としても非常に魅力的です。
サン・テミリオンの格付けシステムは、品質の維持と向上に貢献しており、今後も高品質なワインが生産され続けることでしょう。ぜひ一度、この素晴らしい地域とそのワインを体験してみてください。
紹介したワインはこちら
The wine introduced
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4,620円(税込)
赤 750ml
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