イタリアワイン
イタリアワインの王様「バローロ」とは
公開日:2024.10.23
バローロは、イタリアワインを代表する格付け最高位DOCGに認定されている長期熟成型の赤ワインです。 イタリアワインを楽しむなら一度は飲むべき高品質ワインですが、果たしてどのような味わいでどのような魅力があるのでしょうか。
イタリアワインの格付けとは
バローロを知るために、まずはイタリアワインの格付けについてざっくりまとめてみましょう。 イタリアはワイン法で、「DOCG」を最高とする格付け制度を設けています。 1980年に制定されましたが、最上位をDOCG、次いでDOC、IGT、Vinoという格付けを行い、輸出などにおいて品質を安定させる政策を採っています。 最も厳しいDOCGには厳正な規定があり、すべてをクリアしたうえで申請するまで10年以上、DOCの認定を維持していなければなりません。 2020年4月時点でDOCG認定は76あり、その中の一つが今回紹介するバローロです。
バローロとは
バローロは、イタリアワインの王と呼ばれますが、最高峰の格付けであるDOCGに認定されることは大変な名誉であり、とても難しいことです。 ただ、バローロを生産するワイナリーは1,000以上あるため、伝統的な手法で醸造するところ以外にも短期熟成を選択するところもあります。 伝統的な手法は、30日から60日のマセレーション(果皮浸漬)をしたうえで抽出したワインを、大樽で4年から8年も熟成させて瓶詰めします。 それを実現させるためには、酸とタンニンが十分に含まれる強いぶどうの品種が必須ですが、それがネッビオーロです。 ネッビオーロは扱いが難しい品種ですが、希少なバローロはほかの品種を混ぜることなくネッビオーロのみでワインを造ります。
バローロの味わいは?
バローロは、ずっしりとした香りとベリー系の優しい香りの両方を持ち、タンニンの効いたスパイシーな味わいが特徴です。 ただ、バローロの中にも生産者によって異なる味わいがあり、主に西側にあるラ・モッラ村とバローロ村のワインは華やかでエレガント、東側のセッラルンガ・ダルバ村あたりはスパイシーです。 もちろん、伝統的な手法を取るか、短期で熟成させる現代スタイルを取るかでも変わりますし、大樽ではなく小樽のみの生産者も増えています。
・バローロの5大生産地
バローロの産地と一口に言っても、以下の5つに区分されており、個性が大きく異なります。 ラ・モッラ村 バローロ村 カスティリオーネ・ファッレット村 モンフォルテ・ダルバ村 セッラルンガ・ダルバ村 各村の生産者もさまざまで、それぞれが信念を持って製造にあたっているため、1本1本手に取るまで味わいはわからないというのが実際のところでしょう。
まとめ
イタリアワインの代表格に必ず入ってくるのがバローロです。 ワインの王とも呼ばれる高級ワインですが、実際にはバローロのそれぞれのワイナリーがさまざまな信念のもと、独自のワインづくりを手掛けているため、個性は一つひとつ異なります。 もちろん、バローロはイタリアワインの格付け最高峰であるDOCGに認定されていますので、品質に信頼がありますし、ネッビオーロ種を味わえることは間違いありません。 どのようなバローロに出会えるのか、実際に手に取る楽しみがあるワインです。